伊勢形紙伝統工芸士・兼子さんに銀杯 鈴鹿、春の叙勲受章 三重

【末松市長に叙勲受章を報告する兼子さん=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】長年にわたり伊勢形紙の伝統工芸士として産地振興に貢献し、春の叙勲で瑞宝単光章(伝統工芸業務功労)を受章した三重県鈴鹿市江島本町の伊勢型紙技術保存会副会長、兼子吉生さん(68)が7日、同市役所を訪問。末松則子市長が功績をたたえる銀杯を授与した。

兼子さんは高校卒業後、父親から型紙技術を継承。道具彫りの技法で平成28年に伝統工芸士に認定された。これまでに、伊勢形紙伝統工芸士会会長や県伝統工芸士会会長などを歴任。6月のG7交通大臣会合では、会場で公開された伝統産業ブース内で彫刻実演を披露した。

末松市長は「伝統工芸品産業の普及並びに振興に貢献していただき改めて敬意を表する」と祝辞を述べ、兼子さんに銀杯を手渡した。

銀杯を受け取った兼子さんは「今後は鈴鹿市のため、業界のために、微力ながら役立てるよう頑張る」と話した。