白子港の歴史書復刻 津出身の後藤氏著書、30年経て 三重

【復刻出版した「伊勢湾白子港歴史浪漫」】

【津】三重県津市出身の後藤隆之氏(大正9年―平成14年)の平成6年の著書「伊勢湾白子港歴史浪漫―木綿の道と千石船―」がこのほど、黎明書房(名古屋市中区)から復刻出版された。四六版、142ページで、税込み1760円。

同書は令和3年に復刻された同氏の「伊勢商人の世界 経済と文化」(平成2年)の続編に当たる。「伊勢商人活躍の大きな目玉商品・木綿は、白子港から積み出された」「白子は徳川御三家の一つ紀州藩に組みこまれ、江戸へ物資を運ぶための伊勢湾最大の港、大阪と並ぶ日本屈指の廻船基地となった」と説明。「白子廻船の光と影」「千石船は消えた」など4章で盛衰を描く。

後藤氏は津市河芸町三行出身。五十鈴監査法人代表社員や後藤・今村会計事務所理事長を務め、日本公認会計士協会理事・監事に就いた。平成元年に県産業功労者表彰を受けている。