水産・農業振興へ協力 南伊勢町と漁協、JAが連携協定

【協定を締結した(右から)上村町長、三重外湾漁協の清水組合長、JA伊勢の西村組合長=南伊勢町役場南勢庁舎で】

【度会郡】南伊勢町と三重外湾漁業協同組合、伊勢農業協同組合(JA伊勢)はこのほど、地域活性化を目的とした連携協定を締結した。3者が協働し、水産業や農業の振興に関する取り組みを推進していく。

3者はこれまで、三重外湾漁協とJA伊勢が町内で運営する移動販売車の購入費用の一部を町が支援するなど協力関係を築いてきたが、1事業体だけで地域の生活を支えるのは難しいと判断し、さらなる連携強化を図るため締結に至った。

今後は協定に基づき、農林水産物の販売施設の設置を検討していて、地場産品の消費拡大や交流人口の増加を目指す。地域おこし協力隊制度を活用して漁業・農業への育成プログラムを構築し、新規就業者が町へ定住するサポートも行う。生産物のブランド力や認知度を高めるため、10月に「みなみいせ祭り」を初開催する予定。買い物困難者対策や空き施設の利活用など町の課題にも取り組む。

町役場南勢庁舎で締結式があり、協定書を交わした上村久仁町長は「地域の活性化や課題解決に一緒に取り組んでいけることを心強く感じる」、三重外湾漁協の清水三千春組合長は「3者の絆をより一層強くして町の一次産業の発展に取り組みたい」、JA伊勢の西村隆行組合長は「連携することで一次産業を盛り上げ、地域の発展に寄与していきたい」と話した。