松阪商、学校対抗の部でも躍進誓う インターハイ、きょうから陸上スタート

【北海道インターハイ陸上競技に出場する松阪商の選手ら=松阪市豊原町の同校で】

陸上競技の全国高校総体(インターハイ)は2日から北海道札幌市の厚別公園陸上競技場で開かれる。女子13選手がエントリーしている松阪商は、今年5月の県高校総体学校対抗の部で女子総合優勝と女子フィールド部門優勝の2冠達成。6月の東海高校総体は女子フィールド部門で優勝、女子総合の部で準優勝した。インターハイも個人、学校対抗の両部門で全国の上位を目指している。

2018年から県総体女子フィールド部門で連覇を続ける同校。今年は特に投てき勢が目覚ましい活躍を見せた。インターハイの最終関門となる東海総体ではやり投げ、砲丸投げ、円盤投げの女子3種目で優勝。やり投げは上位2位、砲丸投げは上位3位が同校の選手で占めた。

女子やり投げで昨夏の徳島インターハイ4位の曽野雅(3年)を筆頭に、昨シーズンから全国レベルの大会で活躍する選手が多いのが強さの理由の一つだ。今年の東海総体で初優勝した曽野は「インターハイも自己ベストを出して優勝したい」と意気込んでいる。

複数の種目で才能を発揮する選手も多い。昨夏のインターハイ6位の女子砲丸投げに加えて、女子やり投げでもインターハイに出場する川北海万梨(3年)は「(今年は)砲丸投げで日本一、やり投げで全国入賞を目指す」と話している。

女子投てきの選手層の厚さは東海地方でも屈指のレベル。宇治山田商などで男女投てき種目の全国チャンピオンを育ててきた山本浩武教諭の着任後、県内全域から有望選手が集まるように。中学まで女子野球選手、高校入学後、本格的に投てきの練習を始め、女子ハンマー投げの優勝候補に挙げられるまでに成長した藤田唯愛(3年)のような選手もいる。

女子砲丸投げで今年、3年連続のインターハイ出場を決めた坂山成(3年)は中学時代同種目で日本一に輝いた実績がある。故障の影響などで思うように記録が伸びない辛い時期は仲間の支えで乗り越えた。高校入学以降一番の思い出を「総合優勝を果たして皆と笑いあった(今年の)県高校総体」と話す。

北海道インターハイも、県総体、東海総体同様、学校対抗の部でも躍進を誓う。投てき以外の種目も、走り高跳びから転向して間もない三段跳びで東海総体準優勝に輝いたダンボン・アレクサンドレア(3年)ら有望選手がそろい、「(学校対抗で)総合優勝を狙える」と話すのは陸上部主将も務める曽野。「全員が自己ベストの更新、全国入賞を目指して行けば結果はついてくる」と力を込める。

東海高校総体の成績(インターハイ出場種目)

▽女子100メートル⑥松山由真(2年)12秒11▽400メートルリレー⑤松阪商47秒03▽女子三段跳び②ダンボン・アレクサンドレア(3年)11メートル98▽女子砲丸投げ①世古櫻紗(2年)13メートル36②川北海万梨(3年)12メートル96③坂山成(3年)12メートル75▽女子円盤投げ①世古櫻紗(2年)38メートル41▽女子ハンマー投げ②藤田唯愛(3年)52メートル57▽女子やり投げ①曽野雅(3年)50メートル30②川北海万梨(3年)47メートル84