リニアへの関心向上へ 亀山市民会議、イベントなど事業計画案可決 三重

【総会に臨む櫻井市長(中央)=亀山市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターで】

【亀山】「リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議」(会長・櫻井義之亀山市長)は27日、同市東御幸町の市文化会館内中央コミュニティセンターで本年度の総会を開いた。同市内への停車駅位置の早期公表や全線早期開業など6項目の基本目標を掲げた上で、若い世代に関心を高めてもらうためのリニア・鉄道親子学習会の開催など本年度事業計画案を可決した。

同会議は、市議会議長と亀山商工会議所の会頭が副会長を務め、自治会連合会や観光協会など20団体と企業53社で構成。総会には、関係者ら計33人が出席した。

あいさつした櫻井市長は「着工して10年目の東京―名古屋間のリニア中央新幹線の整備は現在、神奈川、長野、岐阜の3県で工事を進めている」とし、「2037年の全線開業に向け、名古屋以西の工事が遅れることのないよう、各関連機関と一致団結して促進活動を展開する」と述べた。

一方、JR西日本が、鉄道としての特性が十分発揮されていない輸送密度の低い線区に挙げている関西本線(亀山―加茂間)について、櫻井市長は「JR西日本と県、伊賀、亀山の2市で構成する『関西本線活性化利用促進三重会議』で、積極的な利用促進活動を通じて、本路線の維持に努める」と話した。

来賓は、リニア中央新幹線建設促進県議会議員連盟の長田隆尚会長や中森博文県議会議長、県地域連携・交通部の清水英彦部長、JR東海の谷口正明三重支店長、JR西日本の水口英樹常務理事ら7人が順次、あいさつをした。

本年度事業計画には、学習会開催のほか、ジオラマの制作も盛り込まれた。

総会後、山梨大学大学院総合研究部の武藤慎一教授による「リニア中央新幹線の地域経済効果とアクセス交通整備の重要性」と題した講演もあった。