エネルギーや環境考える フォーラム開講 8期目

【竹内純子氏の講義を聴く参加者=津市新町のプラザ洞津で】

脱炭素社会の実現を目指す「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(会長・小林長久四日市商工会議所顧問)は24日、エネルギーと環境を考える「E&Eフォーラム」を開講し、津市新町のプラザ洞津で開講式と講座があった。

このフォーラムはエネルギーや環境問題を自らの問題として捉え、考え、行動する人の輪を広げようと平成28年度から始まり、今年度で8期目。県内の経済、労働、女性団体の会員ら20人が全4コマの講義や発電施設の現地視察を通じて、エネルギーや環境問題を考える。

この日は、同会の奈須庄平理事が開講にあたり、「受講生同士で大いに話し合い、将来のエネルギーや環境のことを自らの問題としてとらえ、考えてほしい」とあいさつ。

講座では、NPO法人国際環境経済研究所の竹内純子理事がリモートで「エネルギー問題の基本」、「電気料金高騰の背景と対策」2講座の講師を務めた。

竹内氏はエネルギー問題について「万能はなく、多様な手段が必要で、長い時間がかかる」と話し、過去の歴史を振り返りながら、日本のエネルギー政策が時代の変遷とともに安定供給だけでなく経済性や環境性など重視するポイントが変わってきたことを紹介した。

電気料金高騰の問題については「魔法の杖はない」とし、建物の省エネ性能を向上させることや安価なエネルギーの導入など需要側、供給側双方による多様な取り組みで対処する必要性を述べた。

講義後参加者は2グループに分かれ、講義内容など意見交換した。

フォーラムは来年3月までに1回の講座と2回の現地視察を予定している。