「木工館」と「石の館」まちかど博物館合同展 いなべ

【体験コーナーで作品づくりを楽しむ人たち=いなべ市役所シビックコア棟で】

【いなべ】三重県のいなべまちかど博物館の合同展が、いなべ市役所シビックコア棟で開かれている。いなべ市内に25館あるまちかど博物館を多くの人に知ってもらおうと、今回はそのうちの2館にスポットを当て、「木工館コンドウ」と「員弁川石の館」が出展した。8月13日まで。

木工館コンドウは、キリの板に書いた文字や絵を切り抜き、浮き出させた立体書画工芸の作品41点を並べた。館長の近藤和美さん(73)は、林業に携わっていた。立体書画工芸は趣味で取り組んでいる。思いついた言葉や自作の詩などをしたためたり、サクラ、ウメ、花火を見るカップルなどを描いている。

員弁川石の館は、市の中央部を流れる員弁川の石を集めている館長の伊藤忠さん(79)が、自慢のコレクションの中から19点を展示。赤茶色で表面に極楽世界に住むといわれる想像上の生き物、迦陵頻伽(かりょうびんが)のようにも見える模様が浮き出た石などが並ぶ。

会場には体験コーナーもあり、期間中午前9時半から午後4時まで、毎日実施している。水性や油性のマジックを使って、石に文字や絵を描いたり、立体書画工芸のミニ作品を作る。参加は無料。

2館とは別のまちかど博物館による催しもある。8月6、13日ともに午後1時から「伝統工芸博物館」による組子細工作り体験、同7日午後1時からは中学校で理科を教えていた「ドンチキ家(ち)」の出口省吾館長(65)が、子どもたちに科学の面白さを伝える実験を行う。