多気町全域でコスプレ 23日に「おたコス」、海外誘客目指す

【「おたコス」のポスターを掲げる深水さん】

【多気郡】三重県多気町全域をロケーション会場とするコスプレイベント「おたコス12」が23日あり、アニメに登場するキャラクターの衣装を着たコスプレーヤーが集まる。観光庁の「観光再始動事業」に県内で唯一採択され、海外誘客のインバウンドを目指す。

おたコスは「おいないTakiコスプレまつり」の略称。万協製薬(松浦信男社長)が同町仁田にオープンした「万協フィギュア博物館」を会場に平成26年、初めて開いた。サブカルチャー(おたく文化)を観光資源と捉え、おたコス実行委員会と同町商工会が共催する。毎回約1000人が参加し、12回目となる。

観光庁の観光再始動事業はインバウンドの回復を図るため特別な体験やイベントの創出を支援し、全国で139件が採択された。

同事業の支援を受け、町貸し切り型コスプレイベント「おたコス」のコロナ禍からの復活開催と、世界最大級の展示数を誇るフィギュア博物館の多言語化に取り組む。また11月12日の「おたコス13」に向けモニターツアーを実施し、SNS(会員制交流サイト)で影響力を持つ米露伊韓台5カ国・地域のインフルエンサー5人をモニターツアーに招く。

撮影スポットとしてフィギュア博物館内スタジオや体育館、神宮寺(丹生大師)、学校、酒蔵、河原などを用意し、バスが巡回する。料金はコスプレーヤー1500円、カメラマン2000円。おたコス公式サイトでチケットを販売している。

万協製薬FSS(未来成功戦略)課の深水美和子さんは「実際の場所や自然の中での撮影が魅力。参加者は自分たちをシチュエーションに溶け込ませている」とPRしている。