起案文書を35枚紛失 四日市農林事務所、契約相手側の個人情報記載 三重

三重県は14日、四日市農林事務所が業者と契約を結ぶための起案文書を紛失したと発表した。文書には契約相手側の個人情報が書かれていたが、県は「外部への情報流出は確認されていない」としている。

県によると、紛失したのは、鈴鹿市内で用水路などを整備する工事の周辺影響を調査する契約関係の文書で計35枚。測量会社の現場責任者を務める社員1人の氏名や生年月日、住所、経歴などを記載していた。

四日市農林事務所総務企画室の女性職員が先月19日に作成し、決裁に回していた。1週間ほどが経過しても決裁から戻ってこないことを不審に思って職員らに確認したのをきっかけに紛失が発覚した。

職員らは執務スペースや倉庫などを探したが、文書は見つからなかった。9人ほどが決裁する予定だったが、職員らの記憶があいまいで、紛失までに何人の決裁が済んでいたのかも分かっていないという。

四日市農林事務所の職員らは契約の相手方を訪れ、この社員に謝罪した。総務企画室は「相手方に迷惑をかけ、反省している。職員らに注意喚起を図り、公文書の適切な管理を徹底させる」としている。