NEC社員の園さん登用 伊勢市デジタルコーディネーターに 三重

【市のデジタルコーディネーターとして着任した園さん(中央)=伊勢市役所で】

【伊勢】三重県伊勢市は、まちづくりにデジタル技術を活用する「スマートシティ」を推進するため、総務省の地域活性化起業人制度を活用し、日本電気(NEC)社員の園博一さん(55)をデジタルコーディネーターとして登用した。

園さんは、1990年に同社に入社。品質管理や地方創生事業などを担当した。2018年に一度退職し、翌19年に起業。今月に復職し、同社国内スマートシティ営業統括部から市に出向する。

市は、デジタル技術を活用した市民サービスの向上や組織運営の効率化、地域課題の解決などを目指すスマートシティの実現に向け、専門知識のある園さんを起用した。園さんは来年3月末まで、週3日程度出勤し、情報戦略局デジタル政策課のデジタルコーディネーターとして従事。スマートシティ推進構想の策定や推進協議会の運営などに携わる。

初出勤の10日、着任式があり、鈴木健一市長から名刺が手渡された。園さんは滋賀県出身で、伊勢はなじみのある地域だという。「培った経験をいかし、皆さんとコミュニケーションを取りながらスマートシティ推進のお役に立ちたい。伊勢にさらに集客するシステムや、ITを使った食文化の情報発信も考えたい。まずは、課題を洗い出す」と話した。