2023年7月5日(水)

▼津市と四日市市でつくる「東京シティプロモーション事業実行委員会」が6月30日から2日間、東京・日本橋の三重テラスで、ローカル鉄道や公共交通の魅力を発信した。伊勢鉄道、三岐鉄道、三重交通、四日市あすなろう鉄道の4事業者と連携し、各社のグッズなど販売し、JR名松線など各社のプロモーション映像を放映した

▼複数のグッズを購入した50代男性のコメントが載っている。「三重に行って、実際にバスや電車に乗ってみたい」。なかなかの盛況だったという。イベント直前に発表された第三セクター、伊勢鉄道のイメージキャラクター「鉄道きょうだい」=兄「路貴(みちたか)」、弟「鈴路(れいる)」=のPR、評判はどうだったか。開業して35年。ほとんど初めてのプロモーション活動だろう。気になる

▼35年前は、車両や運営方式を巡ってそこそこの取材合戦を演じた。早い時期に資料一式を入手していたが、「立場もあるんで、書く時期は配慮して」というニュースソースの要請で他社の動きを見ているうちに先を越された苦い思い出がある。津市の沿線は散歩コースでもあり、いつも車内を眺め、乗客の少なさに落胆している。JRへのレール貸しが収入の主体とはいえ、もう少し乗客増に努めてはどうかと思う

▼G7三重・伊勢志摩交通大臣会合で、人口減少地域を含めて誰もが利用できる移動手段の提供やバリアフリー化で連携するなどの閣僚宣言を採択した。直後のイメージキャラ「鉄道きょうだい」の発表で新展開を期待したが、閣僚宣言の具体化には性急に過ぎたようだ。