萬古焼の技術者育成へ やきものたまご創生塾開講 三重・四日市

【順番に紹介され、頭を下げる研修生ら=四日市市陶栄町のばんこの里会館で】

【四日市】萬古焼の技術者を育成する「やきものたまご創生塾」(萬古陶磁器工業協同組合主催)の開講式が3日、三重県四日市市陶栄町のばんこの里会館で開かれ、6人の研修生が志を新たにした。

研修生は、いずれも四日市市の赤尾はるかさん(30)、木谷美和(よしかず)さん(52)、駒田美樹さん(42)、鈴木佑香さん(38)、いなべ市の落合侑子さん(40)、志摩市の山村百香さん(22)。式で1人ずつ紹介され、順番に名前が読み上げられると、その場で席を立ち、頭を下げた。5月末に就任した組合の熊本哲弥新理事長は「作る喜びを感じてもらい、それぞれやりがいを見つけてほしい」と励ました。

6人は来年3月まで、座学をはじめ、実習でろくろ成形や絵付けなどを学ぶ。唯一男性の木谷さんは元公務員。以前通っていた陶芸教室でものづくりの楽しさ知り、門を叩いた。「挑戦するなら今、と思って飛び込んだ。技術を身に付け、地元の産業に携わっていけたら」と期待に胸を膨らませた。

創生塾は平成19年度に始まり、これまでに65人が受講、うち53人が業界に就職しているという。