園の確認は1月が最後 津の女児傷害致死事件 三重

【津】津市で女児=当時(4つ)=が死亡した傷害致死事件で、保育園側が女児の安否を直接確認したのは今年1月が最後だったことが1日、県や市の関係者への取材で分かった。

県や市によると、傷害致死容疑で逮捕された母親の中林りゑ子容疑者(42)は、亡くなったほのかさんが通っていた保育園から中勢児童相談所に「両ほおと両耳にあざがある」として虐待の疑いを通告されたことに不信感を抱き、昨年7月8日からほのかさんを登園させなくなった。以降、園の保育士が月1回、電話をかけて近況などを確認していたという。

りゑ子容疑者は園からの聞き取りに対し、「女の子は元気にやっている」「(子どもが)いつか園に戻りたいと思っている」と説明していたという。今年1月に一度、クリスマスプレゼントを渡すために保育士が家庭を訪問した際には、元気に外で遊ぶほのかさんを確認したとしている。

児相は虐待の疑いの通告を確認するために昨年2月に家庭訪問をして以降、園や親族などを通して3カ月に1度の間接的な近況確認をしながら、市などが参加する実務者会議で情報共有していた。しかし、保育士の訪問情報などは共有されておらず、園側も児相の家庭訪問の状況など、正確な動きを把握していなかったとみられる。

県は週明けにも第三者委員会を立ち上げ、一連の問題への対応などについて検証する方針を示している。