健康願い「夏越の大祓」 鈴鹿の椿大神社、茅の輪くぐり神事 三重

【茅の輪をくぐる宮司ら=鈴鹿市山本町の椿大神社で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市山本町の椿大神社(山本行恭宮司)で30日、今年上半期の罪けがれを清め、向こう下半期の無病息災を祈念する伝統の神事「夏越(なごし)の大祓(おおはらい)式」があった。

拝殿前に太さ約30センチ、直径約3メートルの茅(ち)の輪を設置。清めの儀式の後、宮司らが拾遺和歌集に収められた「水無月の夏越の祓いする人は、千歳の命延ぶというなり」という古歌を唱えながら、左回りに8の字を描くように輪を3度くぐり抜けた。

宮司、神職らに続き多くの参拝者らも輪をくぐっていた。茅の輪は7月中旬まで設置される。

全国の信者から身代わりとして届いた「形代(かたしろ)」と呼ぶ紙人形約5万体を収めた唐櫃を、神職らが担いで茅の輪をくぐり、酒と塩で清めて御幣川へ流す形代流し神事もあった。形代は水に溶ける紙で作られており、環境に配慮している。