女児死亡「痛恨の極み」 津の事件で知事、議会冒頭に所感 三重

【女児が死亡した事件への所感を述べる一見知事=県議会議事堂で】

三重県津市の自宅で三女(4つ)を死亡させた疑いで母親(42)が逮捕された事件で、一見勝之知事は30日の県議会本会議に先立ち、議場で事件への所感を述べた。中勢児童相談所が母親を指導していたにもかかわらず女児が死亡したことは「痛恨の極み」とし、第三者委員会を立ち上げて児相の対応を検証する考えを示した。

一見知事は「子どもの命を守り、健やかな成長を支えることを最大の使命としてきたが、中勢児相が指導中だったにもかかわらず、子どもの命を守れなかったことは痛恨の極みで悔恨の念に堪えない」と述べた。

その上で、週明けにも第三者による検証委員会を立ち上げ、児相の対応を検証すると説明。「二度と子どもの命が奪われないよう、私が先頭に立って県庁全体でゼロベースで再発防止に取り組む」と述べた。

中森博文議長も、一見知事の発言に先立って「子どもへの虐待を根本的に解決しようと取り組む中で、このような事案が発生したことは残念でならない」と述べ、県当局に速やかな検証と対策を求めた。

県によると、第三者委は社会福祉審議会内の部会として設置し、弁護士や学識経験者ら5人で構成。児相の対応などについて報告を受けて課題を洗い出し、再発防止策などを報告書としてまとめる方針。