児童虐待相談が2408件過去最多 令和4年度12%増 三重県

三重県は20日、令和4年度に対応した児童虐待の件数が前年度比12・2%(261件)増の2408件だったと発表した。2年ぶりに増加し、統計を取り始めた平成2年度以降で最多となった。

県によると、虐待の種別で最も多かったのは心理的虐待(1171件)。平成28年度から7年連続で最多となった。前年度比では9・7%(104件)増加し、全体の約5割を占める。

また、身体的虐待は前年度比15・9%(99件)増の721件、保護の怠慢・拒否(ネグレクト)が11・2%(47件)増の467件、性的虐待は29%(11件)増の49件だった。

児童相談所別では北勢、鈴鹿、南勢志摩、伊賀の4児相が前年度比で増加し、中勢、紀州の2児相が減少した。児相への相談経路別では警察や市町の機関、学校が増加し、近隣・知人が減少した。

主な虐待者の最多は実母で前年度比6・6%(70件)増の1135件。次いで多いのは実父で17・4%(159件)増の1071件。年齢別では3歳以上が前年度比で増加し、3歳未満が減少した。

県内の児童虐待対応件数は令和3年度に7年ぶりに減少していた。子ども・福祉部は再び増加に転じた理由について「児童虐待の認知度が高まったことで、周囲からの通告が増えているのだろう」としている。