特殊詐欺防いだコンビニ2店に感謝状 桑名署

【感謝状を受け取った奥田さん(右から2人目)と宇納さん(同3人目)=桑名署で】

【桑名】三重県警桑名署は15日、特殊詐欺の被害をそれぞれ未然に防いだ桑名市のファミリーマート桑名市民会館前店、桑名陽だまりの丘店の2店と対応した店員らに感謝状を贈った。

両店ともに、電子マネーを購入させる詐欺を見破った。桑名市民会館前店では5月26日、50代の女性が来店し、30万円分の電子マネーを購入しようとした。店員の奥田天音さん(21)が対応し、被害を食い止めた。女性はショッピングサイトの未納料金があるなどとして電子マネーを要求されていたという。

贈呈式が署であり、樋口弘道署長が奥田さんと店長の宇納誠さん(55)に感謝状を手渡した。奥田さんは「違和感を感じたら積極的に声をかけて、被害を防ぎたい」と話した。

【感謝状を手にする北村さん(右から2人目)と山本さん(同3人目)=桑名市のファミリーマート桑名陽だまりの丘店で】

桑名陽だまりの丘店でも5月6日、80代の男性がパソコンの修理費用として4万2千円分の電子マネーを購入しようと来店。当時同店でアルバイトをしていた大学2年の北村元希さん(19)が不審に思って男性に声をかけ、被害を防いだ。感謝状は店で、樋口署長が北村さんとオーナーの山本芳興さん(50)に手渡した。

同署管内では今年に入ってから6月15日までに8件の特殊詐欺の被害が発生している。昨年1年間に起きた被害件数と同じ数で、被害額は約900万円になる。

2店に対し、樋口署長は「市民の貴重な財産を守っていただき、感謝します。コンビニと金融機関は詐欺防止の最後のとりで。これからも協力をお願いします」と礼を述べた。