木版画の「創」が作品展 四日市市文化会館

【会員らの会心作が並ぶ会場=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】三重県四日市市笹川の木版画グループ「創」(栗山育久代表)は16日、同市安島の市文化会館で第26回「創展」を開いた。指導する国画会会員の版画家、小原喜夫さん(77)と会員7人の力作16点を展示している。18日まで。

伊勢神宮の新緑に映える神殿を描いた「神宮散策」、長崎県から愛知県犬山市の明治村に移築された歴史的建造物「長崎居留地25番館」、悩みや苦しみの多い世から希望に向かって前進しようという願いを込めた「明日へ」など、多版多色ずりや一枚の版木で彫り進める技法で制作した具象、抽象作品が並ぶ。

小原さんは、疾風を巻き起こしながら駆ける風神の姿を引っかき技法で描いた「風神」を出品している。「安定した技術のベテランらとこれからが楽しみな会員の会心作。手で彫り、手で刷った木版画の魅力を味わっていただきたい」と語った。