空き家問題を解消へ 伊勢市が「クラッソーネ」と協定 三重

【協定書を交わした鈴木市長(左)と川口CEO=伊勢市役所で】

【伊勢】空き家問題の解消に向け、三重県の伊勢市は13日、解体工事見積もりのウェブサービスを手がける「クラッソーネ」(名古屋市)と、空き家の除却や利活用を促進するための連携協定を結んだ。

協定により、空き家の解体費用や土地の売却価格をAI(人工知能)で算出する同社のサービス「すまいの終活ナビ」伊勢市版を市に提供。空き家所有者が、市のホームページから専用サイトにアクセスし、建物の構造や土地建物の面積など物件情報を入力すると、解体費用や土地売却価格を試算する。利用料は無料。地域の複数の解体業者を紹介するサービスも利用できる。

市が把握する空き家は、5月末時点で2461軒。市に寄せられる空き家に関する相談は、年間約300件あるといい、サービスを活用して所有者をサポートする。

市役所であった締結式で、鈴木健一市長は「空き家は増加している状況で、対策を進めているところ。協定締結が、除却や利活用の後押しになれば」と述べた。

同社の川口哲平CEO(40)は「サービスを通じて、持続可能なまちづくりを進めるお手伝いができれば」と話した。同社は全国の自治体と連携協定の締結を進めている。県内では3例目。