習性を知り地域で協力を 亀山で獣害対策講座 三重

【獣の習性と特徴について講義する大成主幹=亀山市加太板屋の市林業総合センターで】

【亀山】亀山の「鈴鹿川等源流の森林づくり協議会」(安田正会長)は10日、三重県亀山市加太板屋の市林業総合センターで、「加太地区獣害対策講座」を開いた。加太住民や一般市民ら計31人が参加した。市獣害対策室が協力した。

講座は、県中央農業改良普及センターの大成行洋主幹と県四日市農林事務所の江藤公則主査が講師を務めた。近年、イノシシやシカ、サルなどの獣が山間部の里山や市街地に出没し、農産物に被害を与えていることから、専門家から獣害対策について学ぶのが狙い。

大成主幹は「それぞれの獣の習性と特徴を知り、その獣に応じた金網や電気柵などの防護柵を設置し、維持管理をすること」とし、「地域住民全体が協力し、集落から追い払うこと」と促した。

一方、江藤主査は「加太地区の北在家では、イノシシとシカによる農作物への獣害対策として、令和3年度から国と市の補助金を活用して、防護柵を設置している」と対策事例を紹介した。

同協議会は、平成30年5月発足。鈴鹿川山系や布引山系を源とする鈴鹿川源流の森林や川が育む「歴史・文化」の継承や生物多様性、環境保全活動に取り組んでいる。