福永和伸三重県教育長は2日の定例記者会見で、外国籍の児童生徒などを対象としたオンラインによる個別での日本語指導を5月に始めたと発表した。担当講師が対応する学校を増やし、指導を充実させる狙い。
県教委によると、オンラインでの日本語指導は民間事業者への委託などによって令和2年度から実施してきた。これまでは集団での指導だったが、新たに一対一での指導も導入することにした。
個別でのオンライン指導は、教員免許を持つ「外国人児童生徒巡回相談員」の17人が担当する。相談員と児童生徒のタブレットをオンラインでつなぎ、一回につき40分程度、日本語を指導する。
昨年度の調査によると、県内では日本語指導が必要な2356人が240校に在籍している。県教委は個別でのオンライン指導を広げることで、相談員が受け持つ指導の回数を増やしたい考え。
福永教育長は個別でのオンライン指導について「一人一人の課題に対し、きめ細かに対応できる」と意義を強調。「相談員の訪問が行き届かず、十分な指導ができなかったところをフォローしていく」と述べた。