万葉集の日本語表現を解説 津・川口公民館で浅山さん講座 三重

【津】三重県津市白山町川口の川口公民館(黒本善春館長)は1日、同館で本年度最初の「万葉の故地『川口』で学ぶ楽しい万葉集講座」を開いた。同町の浅山昇さん(74)が「万葉集で感じる豊かな日本語の表現」と題して春から夏の和歌を解説。近郊の24人が聴講した。

川口地区は奈良時代聖武天皇行幸の際長く滞在し万葉集に地名を詠んだ歌が残る。同講座は地元にゆかりある万葉集に親しんでもらおうと年3回開く人気講座で今年8年目。

浅山さんは春から夏にかけて季節の移ろいを詠み込んだ19首を梅とウグイス、ウツギとホトトギスなど登場する花や鳥の写真と共に紹介した。春の七草の解説では「奈良時代に中国から伝わった五節句と七種菜羹(さいのかん)の風習に日本にあった若菜摘などの風習が合わさり七草がゆの原型になった」と述べた。

同町大三の大畑延子さん(79)は「令和が万葉集の出典だったのがきっかけで受講している。季節を感じられ内容も分かりやすくて楽しい」と話した。