生活満足度5・84点、国平均上回る 三重県民1万人アンケート

【定例記者会見で「みえ県民1万人アンケート」の結果を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は1日の定例記者会見で「みえ県民1万人アンケート」の結果を発表した。10点満点で尋ねた生活満足度の平均は5・84点。国が昨年中に調査した生活満足度の結果(5・76点)を上回った。

一方、県民に幸福実感度を10点満点で尋ねる「みえ県民意識調査」の昨年分と比べると、0・89点低下した。県民意識調査を始めた平成24年以降、幸福実感度の点数は6点台の後半で推移していた。

県によると、1万人アンケートは今年1―2月にかけて、18歳以上の県民1万人に実施。調査票の返送やインターネットでの入力による回答を求め、約47・4%に当たる4736人の回答を得た。

分野別では、身の回りの自然環境や健康状態、医療サービスで「満足」や「どちらかと言えば満足」と答えた割合が高かった。移動手段や交通利便性、給料、報酬、家計、資産などの満足度は低かった。

「子どもがほしい・ほしかった」と答えた人の割合は72・8%で、県による同種の調査では過去最低となった。未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と回答した割合も52・3%で、過去2番目に低かった。

防災に関する質問では、避難場所を知っている人の割合が83・7%に上った。一方で「災害時に避難できると思う」と答えた割合は51・1%。「災害への備えをしている」も24・0%にとどまった。

一見知事は生活満足度の点数について「過去の調査とは単純比較できない」としつつ、交通事情などを課題に上げた。子どもを望む割合が低い理由は「はっきりとは分からない」とし、分析する考えを示した。

会見で自身の生活満足度を問われた一見知事は「仕事を横に置いておけば9点。自然豊か」と答えた。満点までの残り1点については「買い物に行くのが遠い。デパートまでの距離がある」などと語った。