安部さん「苦しい時は成長の時」 東京五輪ハードル代表、英心高で特別授業 三重・伊勢

【安部さんを囲んで記念撮影する生徒ら=伊勢市の英心高校で】

【伊勢】一昨年の東京五輪で陸上男子400メートルハードルに日本代表として出場した安部孝駿さん(31)=ヤマダホールディングス=による特別授業が26日、三重県伊勢市の英心高校で開かれた。

安部さんは、岡山県出身。中学2年でハードルを始め、高校3年のインターハイで優勝した。大学時代は世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得。実業団で直面したスランプを乗り越え、念願の五輪出場を果たした。

この日は、1―3年の約180人が参加。体育館で安部さんがハードルの実演を披露すると、トップアスリートのスピードに歓声が上がった。続いて安部さんは、経験談をもとに、五輪出場までの道のりを語った。学生時代の恩師との出会いや、スランプから復活した体験を語り「うまくいかないことがあっても逃げ出さず、自分と向き合うことが大切。苦しい時は成長できる時」「一日一日の積み重ねが夢につながる。その日できることを全力で取り組んで」と呼びかけた。

参加した3年の西村奈々さん(17)は「受験生で、自信がなかったり失敗することもあるけど、安部選手のように目標に向かって頑張ろうと思う」と話していた。

特別授業は、ヤマダホールディングスと山田昇記念財団が、全国の学校で実施している青少年健全育成事業の一環。