バスク自治州との連携強化に意欲 三重県知事、スペイン訪問終え

【定例記者会見で、スペインへの訪問を振り返る一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は23日の定例記者会見で、スペイン訪問中にバスク自治州のイニゴ・ウルクリュ首相と結んだ確認書について「行政トップ間の署名に意義がある」と述べ、州との連携を強化する考えを示した。

一見知事は「首相には閣議で了解を取って確認書に署名してもらった。それだけ重い」と強調。過去に覚書を結んだ産業や食だけでなく、人口減対策や障害者スポーツなどの分野でも連携する考えを示した。

自動車部品メーカー「ゲスタンプ」を訪問し、松阪市内の工場に研究拠点を設けるよう要望したことには「前向きな返答があった」と説明。ウルクリュ首相から「私からも言う」との発言を得たと強調した。

世界遺産に登録されているサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を視察し、巡礼路の保全や振興に向けた取り組みの説明を受けたことも紹介。「熊野古道の活性化に向けた情報を得ることができた」と語った。

県によると、一見知事は13日から1週間の日程でスペインに出張した。首相公邸でウルクリュ首相と面談したほか、ゲスタンプの研究開発センターを訪問。現地と県内の料理人が交流する様子も視察した。