「児童図書の購入に」 読み聞かせボランティア、鈴鹿市立図書館に寄付 三重

【中村館長(右)に寄付金を手渡す米川会長(鈴鹿市提供)】

【鈴鹿】4月に解散した三重県鈴鹿市のボランティア団体、読み聞かせボランティア交流会実行委員会(米川弥寿代会長)がこのほど、「児童図書の購入に充ててほしい」と、同市立図書館に11万3135円を寄付した。

同会は市内を中心に読み聞かせ活動をしていた米川会長(61)=同市郡山町=ら4人が平成17年に設立し、会員は現在40―60代の6人。これまで、市内各小学校の読み聞かせボランティアを対象にした技術向上の研修や交流会を年2回実施してきたが、コロナ禍で3年間の休会。人員不足や会員の高齢化などで再開を断念し、4月25日に解散した。

寄付金は活動費の会計残金の全額。これまでの活動の中で図書館との直接的な交流はなかったが、会員全員で「寄付先は本との関わりが強い図書館が妥当」と意見が一致した。

今月16日、米川会長が同市飯野寺家町の市立図書館で、中村仁美館長に寄付金を手渡した。

同館は寄付金を活用し、今年度中に絵本などの児童図書を購入。その後、寄贈者が分かるよう団体名などを表示したラベルを貼って貸し出す。

米川会長は「研修会や交流会を継続してきたことに意義はあったが、今回解散となり申し訳ない。今後はそれぞれが校区の読み聞かせボランティアを続けていく」と話していた。