新宝物館、きょうオープン 津の高田派本山・専修寺 三重

【21日にオープンする専修寺の宝物館=津市一身田町で】

真宗高田派本山・専修寺(三重県津市一身田町)の新たな宝物館「燈炬殿(とうこでん)」が21日、オープンする。専修寺の「至宝」が並ぶ企画展も開催。20日に落成式があり、関係者らが宝物館の完成を祝った。

専修寺によると、完成から約50年が経過した旧宝物館の老朽化などを受けて令和3年秋に着工した。鉄筋コンクリート造一部木造2階建で、延べ852平方メートル。8億4500万円を投じた。

国宝や重要文化財を含めて少なくとも2万点に上る所蔵品を最適な環境で保存するため、最新の空調設備を導入。極楽浄土の世界などを360度の映像で観覧できる「六角堂」も併設した。

【専修寺の「至宝」が並ぶ宝物館の展示室】

宝物館の名称は、浄土真宗の開祖・親鸞の著作「正像末法和讃」の一節「無明長夜の燈炬なり」に由来する。「阿弥陀如来の本願こそが煩悩の長い夜の闇を破る大いなるともしび」との意という。

宝物館のオープンに合わせて「知られざる専修寺の至宝」と題した企画展を、21日から7月2日まで館内の展示室で開く。親鸞直筆の名号や親鸞のものと伝わる遺骨など、約30点の所蔵品を展示する。

5月28日まで観覧無料。午前9時―午後5時。休館後の6月3日以降は千円(中高生500円、小学生以下無料)で午前9時半―午後3時半。来館の問い合わせは燈炬殿=電話059(232)0105=へ。