215万円だまし取られる 津の80代女性、高齢者施設の入居権巡り 三重

三重県警津署は15日、津市内の80代無職女性が、住宅メーカーや建設会社、弁護士をかたる男たちから「高齢者施設の入居権を巡るトラブル解決のために必要」などとうその電話を受けて、計215万円をだまし取られたと発表した。特殊詐欺事件として調べるとともに注意を呼びかけている。

同署によると、今年4月下旬、女性宅に住宅メーカーのシラカワを名乗る男から「高齢者施設の入居権が当選した」と電話があった。女性が断ると「入居権を譲ってほしい」と言われたので了承して電話を切った。

数日後再び「シラカワ」から電話があり「入居するには1千万円が必要。570万円は準備できるが残り430万円を建設会社のアライと折半してほしい」と言われた。その後電話をかけてきた「アライ」から215万円分を負担してほしいと言われ、指示されるまま現金210万円を宅配便、残る5万円分を電子マネーで送金した。

その後、「名義貸しは犯罪になる」と弁護士をかたる「ウエハラ」という男から電話があり、トラブル解決名目でさらに現金1400万円を宅配で送るよう要求された。女性は指定された住所に現金が入った荷物を送ったが、不審に思った宅配業者が配達の前に警視庁に連絡し、詐欺が発覚した。