三重県は10日、家屋などの解体工事に関係する法令を紹介する冊子「マンガでよくわかる!解体工事」を作ったと発表した。1万2000部を作成。解体工事を手掛ける県内の事業者などに無料で配布する。
県によると、冊子は「元請編」と「下請・収集運搬業者編」の2種類。それぞれA5サイズの38ページで、6千部を作成した。事業費は約460万円。四日市市内の広告代理店に制作や印刷を委託した。
業者が家屋の解体を受注し、工事を経て施主に報告する流れを漫画で紹介。下請けとの契約や石綿(アスベスト)の除去、廃棄物の収集運搬などでの注意事項や必要な手続きを図表で紹介している。
解体工事の業界団体や県の関係部署でつくる連絡調整会議で、出席者から「関係法令の手引書があると良い」との声が上がったのがきっかけ。不法投棄の産業廃棄物のうち、建設系が9割を占める。
廃棄物監視・指導課の佐藤邦彦班長は「解体工事の関係法令は多岐にわたるため、把握するのが難しい。漫画にすることで分かりやすくなったと思う。多くの人に読んでもらいたい」と話していた。
業界団体を通じて解体業者に配布し、県庁や各地域事務所の窓口などにも置く予定。県のホームーページでも公開している。問い合わせは廃棄物監視・指導課=電話059(224)2388=へ。