犬猫殺処分ゼロ目指す 荒木さんら紙芝居制作 自分たちにできることを

【犬猫の殺処分ゼロを目指して紙芝居を制作し、「保護犬や保護猫に目を向けてほしい」と話す荒木さん=伊勢市で】

【度会郡】犬猫の殺処分ゼロを目指す活動に取り組む、三重県度会町南中村の書道講師・荒木洋美さん(55)らが、飼い主の飼育放棄などさまざまな理由で保護施設に収容される犬猫の現状や、新たな飼い主を探す譲渡会を紹介する紙芝居「あったま~るところ」を制作した。荒木さんは「今のペット事情を知ってもらい、優しい人たちの輪で少しずつ状況を変えていければ」と話している。

約3年前に始めたSNS(交流サイト)で、劣悪な環境で飼育されているイヌやネコの姿などを見て衝撃を受け、「自分たちにできることをやろう」と、名古屋市に住む友人の山田圭子さんとともに犬猫の殺処分ゼロを目指す活動を始めた。

保護犬・保護猫のことや殺処分の現状について説明し、活動に賛同してくれた県内の中学校や高校、大学、飲食店、病院など約25カ所に啓発用の小冊子(無料)を設置。今回は、子どもから大人まで幅広い世代に周知するための紙芝居を作った。

保護施設に収容されたイヌが主人公の紙芝居は、荒木さんや山田さんらが相談しながらストーリーを考え、伊勢市にある雑貨屋の店主が絵を描いた。今後は依頼があればその場に出向き、紙芝居を上演する予定。

現在は保護犬と保護猫計2匹を飼っている荒木さん。「小さい頃から身近にイヌがいて、つらい時には寄り添い癒やしてくれたので、いつか恩返しがしたい」と思っていたという。「家族として共存する覚悟と責任を持ってペットを迎え入れてほしい」と話した。

紙芝居の問い合わせは荒木さん=電話090(3385)9853=へ。