3月の求人倍率3カ月ぶり低下 三重労働局、0・07ポイント減1・34倍

三重労働局は28日、3月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・07ポイント減の1・34倍で、3カ月ぶりに低下。製造業を中心に求人が減少した。

有効求人数は前月比3・7%(1259人)減の3万2694人で2か月ぶりに減少。有効求職者数は1・3%(317人)増の2万4401人で、3カ月連続で増加した。

有効求人倍率の全国順位は前月から二つ上げて24位。28カ月連続で全国平均を上回った。新規求人倍率(季節調整値)は前月を0・04ポイント上回る2・11倍で、3カ月ぶりに上昇した。

同局によると、観光客の回復でレジャーでの求人が増加。一方、自動車や半導体関連などの製造業では人手不足が続きつつ、原材料高を製品に転嫁できないことなどを理由に求人を絞る動きがある。

同局は雇用情勢について「改善の動きが継続している」との判断を6カ月連続で据え置きつつ、製造業の求人減を踏まえて「物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」と追記した。

金尾文敬局長は記者会見で「アフターコロナへの期待感から、求人は一定の水準を維持している」としつつ「一部の産業で物価高が求人に影響を与えている。今後の状況を注視する必要がある」と述べた。