三重県の新地震体験車お披露目 外国語対応、電源は電池に

【完成した地震体験車=県庁で】

三重県の新たな地震体験車がこのほど完成した。外国語での音声案内が可能になったほか、電源にリチウムイオン電池を採用。県庁駐車場で27日、お披露目のセレモニーがあり、関係者らが完成を祝った。

県によると、新調したのは保有する3台のうち「そなえちゃん」の愛称で親しまれた1台。平成18年4月に導入したが、老朽化を受けて新調を決めた。新たな車両の愛称も、引き続き「そなえちゃん」とする。

これまで地震体験時の音声案内は日本語だったが、新たに英語やスペイン語、ポルトガル語なども用意。災害時に電源車として使用できるよう、電源をエンジンによる発電からリチウムイオン電池に切り替えた。

車両の導入費は約4600万円。うち2千万円は全国共済農業協同組合連合会県本部(JA共済連三重)からの寄付で賄った。5月3日に鈴鹿サーキットで開かれるイベントを皮切りに県内各地へ出向く。

セレモニーでは、野呂幸利危機管理統括監が「より一層、地震体験車を活用したい」とあいさつ。JA共済連三重の奥山浩也本部長は「県内各地で防災意識を高めてもらえることを期待している」と述べた。