頼りがいのある裁判所に 中村津地裁所長が就任会見

【就任会見に臨む中村所長=津市の津地裁庁舎で】

今月21日付で津地方・家庭裁所長に就任した中村さとみ氏(57)が27日、同庁舎で就任会見に臨み、「地域の皆様にとって身近で頼りがいのある裁判所を目指して力を尽くしたい」と抱負を語った。同地家裁での女性所長就任は初。

津市は生まれ故郷で修習生時代を過ごしたスタート地点でもあるという中村氏は、「当時を思い出すと大変懐かしく思うと同時に裁判所の長として身の引き締まる思い」と語った。

課題の一つとしてデジタル化の推進を挙げ、「立て替え中の新庁舎はデジタル化を見据えた最新鋭のものと聞いている。ハードはもちろんソフトも充実させて利用しやすく質の高い司法サービスを提供していきたい」と述べた。

女性ならではの視点を生かした取り組みとして「女性職員も多く、困っている人に寄り添って職場環境を整えたい」とワークライフバランスの充実に言及。三重の印象について「自然豊かで観光名所も多い。新しい観光スポットも多く、勉強して各地に足を伸ばしたい」と話していた。

中村氏は津市出身で名古屋大法学部を卒業後、平成三年4月に東京地裁判事補として採用。最高裁調査官や名古屋地裁判事、東京地裁判事などを経て現職。