第三者調査委設置へ 高3男子生徒自死で三重県教委 13日に初会合

三重県教委は9日、県立高3年の男子生徒=当時(17)=が昨年8月に自死したことを明らかにした。県教委は学校生活が自死の背景となった疑いがあるとみて、文部科学省の指針に基づく第三者の調査委員会を立ち上げて原因を調べる方針。13日に初会合を開く。

県教委によると、男子生徒は昨年8月26日に亡くなった。遺書はなく、いじめを受けていたとの情報はない。男子生徒の学校も調査を実施していたが、自死の原因は分からなかったという。

一方、県教委は文科省の「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」に基づいて調査委の設置を決定。指針が調査委を設置する基準の一つとする「学校生活が背景となった疑い」があると判断した。

調査委は臨床心理士や弁護士、大学教授ら5人で構成。自死の背景や当時の心理などを調べ、再発防止策を含めて県教委に報告書として提出する予定。初会合では、調査の方法を話し合うとみられる。

県教委が指針に基づく調査委を立ち上げるのは、平成23年3月の指針策定以降で初めて。いじめが原因と疑われる自死については、いじめ防止対策推進法に基づく審議会が調査に当たってきた。

生徒指導課は調査委を立ち上げる理由について「学校が遺族から聞いた話を踏まえ、詳細に調査する必要がある」と説明。報告書の公表は「遺族の意向などを考慮しながら検討する」としている。