離着陸場の有効性確認 エアモビリティ社、鳥羽でドローン実証実験 三重

【IVportと情報を連携し緊急着陸運航を行うドローン=鳥羽市の鳥羽マリンターミナルで】

【鳥羽】「空飛ぶクルマ」の実現に向けたナビゲーションシステム「AirNavi」と専用離着陸場「Intelligent Vertiport(IVport)」の有効性を確かめる実証実験が6日、三重県鳥羽市鳥羽2丁目の鳥羽マリンターミナルであった。

同システムは空飛ぶクルマのプラットフォーム事業を進めるエアモビリティ社(東京都港区、浅井尚社長)の開発。スマートフォンやタブレットなどの端末を通じてあらかじめ目的地を設定し、周辺の気象情報や障害物などの条件を考慮した最適なルートを考案するもの。

実験は2シナリオに分かれ、第1シナリオでは同システムに登録された位置情報のルートにドローンを飛行させ、IVportからのセンサー情報をもとに着陸する正常着陸運航を実施。

第2シナリオでは着陸の目的地に障害物となるスタッフを配置し、センサー情報をもとに着陸不可を判断したシステムが新たな着陸先に機体を誘導する緊急着陸運航を行った。

同社は令和2年11月に県と東京海上日動火災保険との3者で「三重県内における『空飛ぶクルマ』の実証実験、実用化に向けて連携する包括協定」を締結しており、システム開発を進め将来的な有人飛行の実現を目指すとしている。

浅井社長は「機体の開発に注目が集まりがちだが安全性の向上も無くてはならない。将来的には自分たちのシステムでみなさんが安全に空飛ぶクルマを活用できるようになれば」と展望を話した。