受験生の痴漢被害防止へ啓発 三重県警、宇治山田駅で

【ストリートピアノなどの演奏で痴漢被害防止を啓発する隊員ら=伊勢市の近鉄宇治山田駅で】

【伊勢】受験シーズンを迎え、電車を利用する受験生らを痴漢被害から守ろうと、三重県警は30日、伊勢市の近鉄宇治山田駅で啓発活動を実施し、駅構内に設置されているストリートピアノなどの演奏で痴漢被害防止を呼びかけた。

鉄道警察隊や伊勢署員、駅員ら14人が参加。同隊員や県警音楽隊員ら3人と県警マスコット「ミーポくん」も加わって、ストリートピアノやクラリネットで人気アニメの楽曲などを奏でる中、駅利用者らに啓発チラシを配布した。曲の合間には「痴漢被害を目撃したら通報してください」などと呼びかけた。

県警によると、受験生は痴漢被害にあっても遅刻をしたくないため通報しにくいとして、SNS(交流サイト)上で受験生に対する痴漢行為を助長する投稿が多く見られる。

県警地域課の森阪剛士次長は「鉄道や関係機関と一体となり、痴漢のような悪質な犯罪は許さないという機運を高め、誰もが安心して鉄道を利用できるよう努めたい。受験生は、被害にあったら泣き寝入りせず、試験後でも届け出てほしい」と話していた。