2022年4月22日(金)

▼コロナ禍で小中高生の「勉強意欲わかない」層が54%で、過去最高と東大社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所が調査結果を公表した。三年前に比べて9・2ポイントの上昇。授業に「パソコンやタブレットを使う」は30%も増えているが、両者の関係については「明確な関連がありません」と分析している

▼新しい学習指導要領をどう実現させるかなどの工夫で、学習意欲の向上が11・2%、低下は25・8%。オンライン、リモート授業との関連はその中に埋没して分からなかったということだろう。授業形態の変化にかかわりなく、学び方や関心・意欲、将来展望など「学びの本質」への働きかけが重要だとの分析もある

▼リモート授業が注目されたころ、県内のタブレット普及などは極めてお粗末で、以後、急速に配布が進んだ。リモート授業の普及を遅らせてきた学校側の意識は、それに伴って変化したかどうか。教育は対面が一番、リモート授業はあくまで緊急避難。一日でも早く旧に復そうという思いが教育現場には根強い気がする

▼その是非はともかく、対面授業に固執しているうちはリモート授業との効果的組み合わせ、活用などは進むまい。新型コロナウイルスの新規感染者は20日現在637人。同じ学校の中学生や高校生、教職員らの感染が相次いで判明しているという。新規感染者が減少しているとされる中で、これまでにない現象。過去の経験が生かされていないのではないか

▼保育園は前から閉園が目立つ。パートの母親が仕事ができなくなり家計、ストレスへの影響がじんわり広がっている。