2021年7月8日(木)

▼ほんのおまけか、などと言っては不謹慎だが、軽重はともかく、前自治会長絡みで97人の大量処分者を出したばかりの津市で、草刈りを市から請け負った業者が虚偽の処理証明書で委託料をだまし取ったとして市の告訴で逮捕された

▼まんまと指定口座に874万円余を振り込ませたのが令和元年10月1日。告訴は先月29日だから、前自治会長の関係で発覚したようにも受け取れるが、書類作成に職員の関与がなかったのか、どうか

▼その昔、県の裏金作りカラ出張に架空工事、架空残業が三本柱で、うち架空工事の中心は草刈りだった。刈っても、刈ってもすぐ伸びる。痕跡が残らないからバレにくいのだ。業者の口座にいったん振り込み、税金分を差し引いて県に戻させる手口。津市も脱帽の業者との関係といえようか

▼津署の調べでは、刈った草は山林に放置したのに処理施設に搬送したかのような計量証明書などを市に提出したという。山林で、1年前に刈った草が特定できるはずもなく、虚偽の書類を作成したという処分理由の市職員の中に、草刈り委託もあったのではないかという気がしただけである

▼津市議会の百条委員会は、岡幸男前議長の〝議長降ろし〟の動きに絡んで、前自治会長が議長選挙に深く関わった可能性を浮上させる。前自治会長からの電話一本で、訳は聞かずにどこへでもはせ参じる議長経験者。メールで指示され同僚議員への〝アドバイス〟に走り出す古参議員

▼参考人招致された市議11人の、大方のしどろもどろの答弁に、魑魅魍魎の世界が浮かび上がってくる気がする。