2021年1月19日(火)

▼県議会が15日開会して会期を12月21日までと決めた。忘れていた歌を思い出したような気がした。そうだ、通年議会だったのだ、と

▼議長が年頭会見で、新型コロナウイルス感染に「県議会としても状況の変化に的確な対応をしたい」と語っていたが、したくてもできない休会中だったか

▼議会改革で通年議会に踏み切ったのは「県に緊急事態が発生した時でも臨機応変に対応できる」というのが理由の一つだった。新規感染者数の最多記録が次々更新され、焦燥感漂わせて鈴木英敬知事が連日会見し、8日に緊急事態宣言が再発例された。年末年始は、伊賀市の養豚場で豚熱が発生し、自衛隊の応援を得て処分にあたった

▼開会日のあいさつで日沖正信議長は「一刻も早く県民が安定した生活を取り戻せるよう二元代表制の一翼を担う議会として最善を尽くす」。これから乞うご期待か。同日の常任委員会では性的少数者の差別を禁止する条例の最終案を審議。パートナーシップ制度について賛否の論議が出ていた

▼知事が同制度導入方針を打ち出したのは昨年11月の議会本会議。「新たな分断生む」と導入見送りを表明したのは同12月の記者会見。新聞が施策を先行した場合、「オレは知らん。聞いていない」と横を向くのがかつての議会だった。議会説明前だとして、職員から報道を遅らせるよう懇願されたことも一再ならず

▼今は、そんなことでへそを曲げたり、メンツを気にする議員はいないのだろう。知事の議会発言が変更されても「議会軽視」など問題にならないに違いない。議会も変わった。