2020年5月21日(木)

▼県内NPOや社会福祉法人を対象とした新型コロナウイルス感染症に関するアンケート結果を受けて県は「団体と利用者ともに、深刻な影響を受けていることが分かった」。想定内ではあるが、という言葉が透けて見えないか

▼コロナ対策で「執行部に実のある提言をしたい」と就任会見で語ったのは日沖正信・県議会議長である。議会ならではの提言を意図しているかに聞こえるが、対策強化を求めた自民党県連の提言は、鈴木英敬知事から「県の考えと軌を一にした提言。背中を押していただいた思い」

▼いずこも同じ、感染拡大防止と経済対策で手いっぱいということだろう。その陰で、障害者やお年寄りなど社会的弱者に向けての対策はどうなっているか。今回のアンケート結果が、その一端を物語っていよう。「影響がある」の回答が団体として92・2%。利用者として84・0%

▼具体的には、団体側が活動の中止に伴う収益の減少や損失、学童保育スタッフの過重労働。利用者は、通所自粛に伴う独居老人の孤立化、学童保育閉鎖に伴う家族の負担増などをあげている。孤立化は独居老人だけでないし、家族負担も伴う

▼県の緊急事態措置は「三重を守るために」を副題に「感染症拡大防止と社会経済活動維持を両立できる三重県へ」をスローガンに掲げる。人権への配慮を求めるが、社会的弱者や社会福祉法人などの救済策はない

▼深刻な影響が初めて分かったかのような県は、続けて「オンライン会議の提案や支援制度の紹介などを通じてサービスの継続を支援したい」。むろん、遅すぎるということはない。