2020年4月19日(日)

▼確か野呂昭彦氏が松阪市長から知事に転じた時、三重県の中堅幹部が言った。「市は小回りが効くが、県はずうたいが大きいのでゆっくりになる」。県の不祥事が続いたころ、鈴木英敬知事が「僕がなめられているのかなあ」。というより、時間差の問題か

▼難病相談支援センターやこころの健康センターが入る県津庁舎の保健所棟のトイレから指・手消毒液が撤去されたのは、新型コロナウイルスの感染拡大が予感された10日ほど前。入手困難となり在庫も少なくなったので出先機関が入る本館棟の方を利用してくれという。素早い反応で、まず切り捨てるのは何からかを目の当たりにした気がした

▼感染拡大防止策として在宅勤務を促す制度改正をしながら県人事課は「在宅勤務の職員を増やすことを目的にしているのではない」。小回りの難しさを象徴するか。感染拡大防止より、組織防衛を優先するか

▼知事が「緊張感を持ってもらう」ため記者会見にマスクをつけるようになったのに、足元の県庁は急かず騒がず。出勤前の検温を出先機関に促したのはそれから1週間後だ。17日、一部で事務室にビニールシートを掲げる部局が現れた

▼名案と評価する一方で、庁舎管理担当の管財課は「部局判断」。意地でも追随するかの気構えがにじむ。県関連の医療福祉施設などへの訪問制限や検温テントなどが週明けから稼働するらしい。出入り業者が早期対応を申し入れてきたが、危機管理の責任者に危機対策の全権はない。「判断しかねる」の回答にいらだちを募らせるばかりだったが、ようやく、ようやく一歩前進―。