2019年6月26日(水)

▼倉本聰脚本の話題のテレビドラマ、テレ朝系の『やすらぎの刻~道』は、時あたかも大麻所持容疑の梨園の御曹司が主人公らの老人ホームに隠れ住み、往年のアクションスターが自首を勧める場面。「男の美学に反する」と拒否する御曹司をいきなり殴りつけ、網にかかったタコをつかんで言う

▼「甘いですねえ。このタコだってコマセ(まき餌)の匂いにふらふらと引き寄せられなければ、今ごろ大海でゆうゆう泳いでいた。でも、男の美学なんて言いませんよ」。「闇営業」とは、事務所を通さない営業だそうな

▼特殊詐欺グループの会合で「闇営業」をした吉本興業のお笑い芸人11人が謹慎処分を受けた。安倍首相に〝貸し〟をつくり、これからという時に思わぬつまずきをしたもんだ。金銭授受はないという報告で当初厳重注意処分だったが、やっぱり金を受け取っていたというので謹慎処分になったという

▼その一人、サスペンスドラマで見た宮迫博之さんの「気づけなかった自身の認識の甘さに反省しかございません」のコメントに御曹司を連想したのである。金銭については「間接的ではありますが、受領していたことを深く反省」。コマセに引き寄せられたとは言わない

▼謹慎期間を無駄にせずに「精進したい」。いじましさがにじむ。ワタナベエンターテインメントのザブングルも無期限謹慎に。こちらは「他事務所の先輩の急なお誘いとはいえ」。その一人加藤歩さんは四日市市の観光大使。一日消防署長など務め市の顔だったが、市は活動休止にした。こにゅうどうくんといい観光振興は御難続きだ。