<三重県議選・激戦区を行く>三重郡 8年ぶり選挙戦に 離脱の現職、大物が新人支援

今回の三重県議選で注目の一つとされるのが、三重郡選挙区。最大会派の新政みえを離脱した現職の舘、旧民進代表の岡田克也が擁立した新人の牧野、自民現職の服部が2議席を争う。8年ぶりの選挙戦となる。

舘は昨年3月、これまで所属していた新政みえを離脱した。理由は県議会の議員定数を巡る意見の対立。新政みえの多くは定数を45から51に戻す条例案に賛成したのに対し、舘は条例案に反対していた。

舘は離脱を発表した当時の記者会見で「条例案の提出は唐突だ」と不快感をあらわに。「信念を貫こうと離脱を決めた」と語っていた。複数の県議が舘を慰留したが、舘の「信念」は揺るがなかったという。

舘の離脱は新政みえにとって痛手だった。新政みえは今回の県議選で「県議会の過半数獲得」を目標に掲げたが、実際は過半数の擁立すらできない事態に。新政みえの県議らは自会派の勢力低下を懸念する。

そんな中で、突如として立候補を表明したのは三重民主連合推薦の新人牧野。当選後は新政みえに所属する予定で、表明当初は「新政みえを離脱した舘への〝当て付け〟では」と議会内で話題を呼んでいた。

しかし、周囲の観測と実態は異なる。牧野は昨年3月、岡田の打診を受けて出馬を決意。新政みえの県議は「もともと岡田には、お膝元の三重郡で女性候補を擁立したいという強い意向があった」と明かす。

狙いは旧民進系の2議席独占だ。舘が服部の約2倍に当たる票を獲得した前々回の結果から「勝算があると見込んでの擁立」(新政みえ県議)。牧野は岡田の支援も受け、川越町と朝日町を中心に活動する。

一方、舘は地盤の強い菰野町を中心に活動を展開。連合三重の推薦も追い風となる。ただ、新政みえの県議らは離脱の経緯から「舘の選挙にはノータッチ」と支援はしない様子で選挙結果への影響やいかに。

対する自民の服部は5回目の当選を目指すが、前々回の選挙で舘に大きく引き離されていることから支持拡大が必須。服部は自民の県内地方議員を束ねる連絡協議会の会長で、地元町議らの応援も期待する。

国政で連携する公明の支援も強いよりどころだ。服部は今回、公明県本部から初めて推薦を受けた。県本部代表の中川康洋も応援演説に駆け付けたという。公明支持者への浸透を図れるかも行方を左右する。(おわり。)