2018年12月13日(木)

▼このところ救急車のサイレンが連夜耳に響く気がするのは師走の気ぜわしさのせいか。コンビニ強盗など、未遂も含めて年の瀬の世相を映す事件が相次いでいる。恒例の京都・清水寺の今年の漢字は「災」。大阪北部地震や西日本豪雨、相次ぐ台風上陸に北海道胆振東部地震など、自然災害多発が理由という

▼台風は県でも1人死亡、30人以上が重軽傷を負い、家屋倒壊や長時間の停電で家庭はじめ交通信号機の停止で交通機関が乱れるなど、トラブル、混乱が相次いだ。県の県民防災意識調査によると、前年度比約16ポイント向上した。「危機意識が薄れつつあったが、近年頻発する地震により、再び高まった」という回答者がそのほとんどを占めているという

▼県有施設の2割が17年以降、法定点検をしていなかったことが分かったのも、大阪北部地震でブロック塀点検をした過程でだ。県をあげて、緩みきっていた防災意識が引き締まったということだろう。にわかに高まった不安な心理に追い打ちをかけるかのように、有毒魚のソウシハギの疑いのある魚が大台町で2匹販売された

▼1匹の購入者が特定されていない。内臓する「パリトキシン様毒」はフグ毒の十数倍ともいわれ、他県では死亡例もあるという。9月には毒キノコによる6年ぶりの食中毒で、桑名市の男性が死亡している。9日には津市で、灯油に誤ってガソリンを混入させて販売した。販売量約2千リットルのうち回収率は11日現在、8割ほどというから、年末にかけて火災の危険は消えていない

▼12月も半ば。これから慌ただしさも本格化。ご用心を。