2018年8月6日(月)

▼泥酔して近鉄名古屋駅で駅員2人相手に首を絞めるなど大立ち回りをした59歳の総務部前税務企画課長が停職1カ月で、不倫相手の女性の頭を固形入浴剤の入った袋でたたき、腹を殴るなど重傷を負わせた56歳の熊野農林事務所前農政室長が停職6カ月という県の懲戒処分に異論はない。自分に甘く、他人に厳しいのは凡夫の常。特に男性は自分が当事者である以外、みんなフェミニストだ

▼県のフェミニストぶりはおおむね人事に表れる。出世コースの主管課長から出先の長として定年まで塩漬けになったのはよく知られる。結婚寸前で破談になり、別の女性と結婚した男性職員も、人事担当者からは定年まで白い目で見られた。破談相手の女性も職員で、独身で勤め上げて同情を集めていたから、周囲の目が風化することはなかった。筆頭部長が不倫騒動で辞職したことも語り継がれている

▼停職6カ月という処分の長さも、県のフェミニスト精神の体現か、名古屋駅で勇猛をはせた職員は停職1カ月。違いは、酒の上だから、まあいいじゃないかという日本の伝統精神の表れか、それとも、辞表を出す出さないの差が処分の軽重に関係したか

▼60代男性をはね、外傷性くも膜下出血などで左目を失明させた女性課長は減給10分の1(3月)。結果はあまりにも重大。「カーナビに気を取られて」の説明も釈然としない。3件同時という異例の処分発表が、処分内容の比較をしてみたくさせる

▼この後すぐ歯科技工士修学資金不交付職員の処分が続くのか。鈴木英敬知事2期目総決算の年。職員の不祥事が多い。