<まる三重リポート>熱中症、学校競技で対策 記録的な猛暑、搬送急増

【外野席に日よけ用テントを設置し高校野球を観戦する人々=津球場で】

記録的な猛暑を受けて各地で熱中症で搬送される人が急増している。7月末には県内を中心に全国高校総体(インターハイ)が始まるが、夏休みに向け、各種大会が佳境を迎える学校スポーツの現場で、関係者がさまざまな対策を講じている。

「去年より暑さの質が違う」。今月13日から県内4球場で開催している全国高校野球選手権三重大会を運営する県高野連の関係者が嘆いた。

球場から熱中症の症状で救急搬送される人は大会3日目で累計21人に上る「例年にないペース」(県高野連関係者)で続出。松阪市で最高37・4度を記録した16日には、総勢10人で県営松阪球場で試合を行っていた尾鷲高校の選手1人が熱中症の症状を訴え、あわや没収試合の危機に直面した。

立地や構造上の問題も影響。松阪球場は選手用ベンチが建物から独立している上に狭くて熱がこもりやすい。県内のほかの3球場のように海風が入らず、無風状態が続いていた。

このため、大会本部は19日に松阪球場を始め4球場すべてのベンチに業務用扇風機各2台を設置を決定。試合中、治療が必要な選手が出た場合、両チームの選手、審判員、補助員も同時にベンチやネット裏にいったん引きあげさせて、水分補給や休憩する時間を設けるなどの対策を取った。

選手より被害が深刻なのが学校の応援団や保護者、一般観客などだ。全国高校野球選手権三重大会の大会本部は21日以降、応援団用にスタンドでの日よけテント設置を認めた。一般来場者も、外野席に限り、テントなどの持ち込みを認めるとした。

今月末、県内などで開幕するインターハイについても、県などは選手のみならず、一般観客の熱中症対策に力を入れる。県は、梅雨明けからの高温の継続を警戒して、特に、屋外競技を開催する自治体に対し、付帯する屋内施設を開放したり、日よけ用のテントを増やすなどして観客の休憩スペースを確保するよう呼びかけているという。

男子サッカー競技会場の1つ、伊賀市では、これ以外に、会場の上野運動公園競技場の入場口2箇所にミストファンや臨時給水場を設ける予定。男子サッカーのほか陸上競技など計4競技を開催する伊勢市は市消防本部と連携し、全会場に救急車両のほか、マイクロバス1台を設置して臨時休憩所に活用してもらう計画だ。

運営側の努力の一方で、参加者の自覚も求められる。県高野連の鵜飼治理事長は「大会を成功させるためにも、プレーする側、応援する側も命を大切に行動して欲しい。熱中症対策を万全にして体調が悪いときは無理をしないで欲しい」と呼びかけている。