2018年2月14日(水)

▼お菓子メーカーの仕掛けた義理チョコ論争で、今年のバレンタインデーは一段と盛り上がったようだ。論争も賛否入り乱れ、大いに考えさせられることが多かったりしているという。大きなお世話だとは思われなかったらしい

▼女性から愛を打ち明けてもいい日という考え方が定着したのは学生時代で、義理チョコの習慣は中堅社員になってだった。だから、と言っては説得力がないが、初めて義理チョコレートをもらったのは文句なしの義理チョコだったが、舞い上がる気持ちになったのを今も覚えている。本命はもちろん義理でも友達でも、親愛の情を示されて悪い気がしない大方の感情がチョコを贈る日本特有の習慣を支えているのだろう

▼昭和30年ごろ、フランス革命記念日「パリ祭」を祝って飲み屋で乾杯する様子を新聞が書いていたが、名称自体が同八年に公開された「7月14日」という原題のフランス映画の邦訳が日本特有の呼び名として定着した。クリスマスもカードや手作りプレゼントを交換するホームパーティーがキリスト教の国々では中心で、ケーキを食べるのは日本独特の習慣。イブに飲み明かして祝うなどもそうだが、日本も最近は家族で楽しむようになっているようだ

▼外国の記念日だろうが祭りだろうが、感じるものがあればそれをサカナに盛り上がるという気風が日本人にはあるのだろう。ハロウィンに集う若者らを見ているとつくづくそう感じる。商戦に乗せられようが何だろうが、楽しければいいじゃないかということだろう。適度な悩みも、スパイスになっているのかもしれない。