2018年2月1日(木)

▼県の予算編成で、必要な事業への資源集中で「最大限の成果を」が鈴木英敬知事の方針だが、これがその実体かいと言いたくなるような包括外部監査結果とは言えないか

▼道路舗装予算が前年度比3分の1減で「管理水準目標に達する可能性は低い」と指摘され、監査人から「人命に関わる。事故があってからでは遅い」とまで言い放たれた。防災関係は手厚いから、胸を張るわけにもいくまい

▼橋やトンネルは点検、診断、修繕、更新が計画通りだが、道路舗装は点検、診断だけで修繕、更新の予算は要求の約半分程度。橋やトンネルは修繕に国の交付金がつくが、舗装修繕には「あまり付かないということも背景にあるよう」とも。厳しい財政状況だからこそ「知恵を絞らなければならない」というのが知事の予算編成方針だが、現実は国の意向のままと言われているようでもある

▼舗装修繕は予算要求しにくい事業ではある。どこの道路が陥没するか、事前に説得力のある説明できないである。では、予算消化後に「人命に関わる」陥没が報告されてきたらどうするか。流用でやりくりするのだろうが、昔は、懇意の業者に頼み、翌年度予算で精算した。前借りが増えていくから、少ない予算がさらに先細っていく。どこかで清算しなければならない。事業を優先的に発注して癒着のきっかけになったりした

▼舗装では、パトロール点検での応急措置について「処理年月日」の記載がないことも指摘されている。実質的に問題がないとしても「対応がなされたのか不明確となってしまう」。痛くない腹を探らていないか。