2021年2月27日(土)

▼リーマンショック時とコロナ禍を比較した財政状況について、県議会代表質問で舟橋裕幸県議が稲垣清文副知事に質問した。県税収入の落ち込みはリーマンほどではないが「社会生活・経済全体への影響は超えるものと感じている」。財政担当副知事と自認しているふしもあるが、つつましくそのノリをこして見せたか

▼本紙『県庁人事の季節』によると、今春での退任が予測されている。とすれば最後の議会であり、はなむけに答弁の機会を設けるのは議会の慣習でもある。それを踏まえた答弁でもあろうが「予断を許さない状況が続く」と締めくくった。慣例を超え、警鐘の置き土産の感がある

▼平成29年の就任に、県OBらの期待が大きかった。財政通副知事の登場で、ようやくひっ迫した財政が立て直せると見たのだ。そのしるしが垣間見えたのは、その年の県医師会との懇親会だ

▼子ども医療費の窓口無料化について「知事は前向きなのだが、稲垣副知事が抵抗勢力の黒幕」と理事が敵意をみなぎらせた。「抵抗勢力」「黒幕」は個人的には本人のイメージとかけ離れているが、憎まれ役になっていたのは確かに思えた。昨年の県予算知事査定でも、珍しく副知事の見解が記事になっている

▼知事肝いりの児童虐待判断人工知能(AI)に、コスト高だと異議を唱えているのだ。他県の採用で低減されるという担当部長の答弁は実現の兆しがなく、契約先には県OBが再就職していて、むしろ今年度は高額になりかねなかったことが本紙『検証・県予算』で指摘されている。任をまっとうした退任と言えようか。