衆院解散、13人出馬準備 三重小選挙区、全区で選挙戦へ

【衆院選三重小選挙区の立候補予定者】

石破茂首相は9日、衆院を解散し、27日の投開票に向けて事実上の選挙戦に入った。三重県内では四つの小選挙区に与野党の計13人が立候補する見通し。自民が4議席を維持するか、2議席にとどまる野党が巻き返すかが注目される。

前回の小選挙区では、比例復活を含めて自民の候補者全員が当選。うち3人は新人だった。立憲民主も新人1人、元職1人を含む4人を擁立したが、小選挙区での当選は前職の1人にとどまったほか、比例復活も前職の1人だけだった。

今回の小選挙区では、自民の前職四人が立候補する予定。立民は前職1人と新人3人の計4人を充てる。共産は前回より2人多い新人3人を擁立。前回は小選挙区に候補者を擁立していなかった日本維新の会も、新人2人を充てる。

1区では、自民の前職で党政調会長代行の田村憲久氏が10選を目指す。立民は元職の松田直久氏が前回を最後に引退したことに伴い、新人の福森和歌子氏を擁立。前回は候補者を擁立しなかった共産も新人の出口洋介氏を充てる。

2区には県内小選挙区で最多の4人が立候補する予定。自民前職の川崎秀人氏が二選を目指す。前職の中川正春氏が引退する立民は、新人で県議の下野幸助氏を擁立。共産は新人で元県議の山本里香氏、維新は新人の森口あゆみ氏を充てる。

3区は立民前職で前党幹事長の岡田克也氏が12選を目指す。前回は比例復活で初当選した石原正敬氏も再選に向けて立候補の予定。維新は新人で元四日市市議の伊藤昌志氏を充てる。共産は4選挙区の中で唯一、候補者を擁立していない。

4区は自民前職の鈴木英敬氏が2選を目指す。政治資金収支報告書の不記載問題で「信頼回復に向けて退路を断つ」として、比例代表との重複立候補はしない。立民は新人の青沼陽一郎氏を擁立。共産は元津市議で新人の中川民英氏を充てる。

このほか、比例東海ブロック(定数21)の単独立候補では、公明党前職で党県本部代表の中川康洋氏が続投を目指す。県内出身の前職が引退する自民も後任を擁立する見通し。立民も複数の県内出身者を擁立する方向で調整を進めている。